ゲーリーヤマモト カスタムベイツ

GARY YAMAMOTO FISHING COLLECTION 2008
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2005.10.20
JB TOP50 第3戦 東レソラロームCUP 赤嶺吉蔵 優勝
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---------- コメント ----------
 かつて野茂英雄がアメリカに渡り、本場のメジャーリガーを相手にパーフェクトゲームを成し遂げたことがあった。私はこの時会社の営業車のAMラジオで、それを聞いていて感動のあまり涙が止まらなくなったことを今でも覚えている。当時28歳だった私は、人に感動を与えられる野茂英雄という人物がすばらしく、そして羨ましく思えた。今になって考えればこれが私のバスフィッシングに対する情熱の源である。私はその時バスフィッシングの世界で、野茂英雄のようになりたいと思った。



 しかし現実はなかなか厳しく、私から上の世代には、ベテランや大ベテランそして超大ベテランがしっかりと、それぞれの存在感を維持しており、また下からは毎年上がってくる若手の勢いにグングン突き上げられている感じがしていた。正直、 年も年だし優勝もできないでこれ以上続けていてもいいのか?と自然に自問自答を繰り返すようになっていた。しかし去年あたりから、最終日にはシングルかそれに準ずる位置にいらがら表彰台にあと一歩及ばずというトーナメントが続いていたので、 自分の中では「今度こそ」という思いが毎回あった。


 そして今年、シリーズ参戦7年目にしてようやく掴み取った今回の優勝。何ものにも代え難く、これまで心の中でもやもやしていた部分が、一気に果てしなく真っ白に変わっていくような気分になった。


 これまで私の釣りのスタイルは、コレといって特別に得意な釣りも無いが、それと同時に苦手とする釣りも全く無いというものだった。でも今回は違っていた。自分自身の引き出しの中に「スペシャル」をみつけたのだ。


 今回の木崎湖で私が実践したパターンは、キャロライナリグ。 具体的にはゆっくりとしたリズムのリフト&フォールが基本で、通常ワンキャストで4回〜5回のペースだとすると、この時はボートをドリフトさせながら、おおよそ2回〜3回とより長時間プロダクティブゾーンにワームを留めておくことに専念した。そして3”グラブでは、テール部分の小さな波動がよりナチュラルにベイトフィッシュを演出してくれるため、更により長い時間スイミングさせることで、コンスタントにバイトを伸ばすことができた。


 場所はキャンプ場沖に位置する水中の大きな岬で、 前日に吹き荒れた強風によるものなのか、ベイトフィッシュの量が格段に多く、しかも魚探に映し出されているその画像をみて、「スモールはフィーディングしている」私はその時直感でそう感じた。


 その後、イメージ通りに「永遠に釣れ続くのか?」と思うほどのバイトラッシュ。しかも周りのアングラーには、殆ど釣れていないのに私にだけバイトが続いた。この時ワームのサイズやカラー、スポットやリグのバランス等全てのアプローチが、針の穴ほどの小さな的にズバリはまっていると確信した。この日トータルで約20本以上のキーパーをキャッチし、トップウェイトで初日を終えることができた。


 最終日は初日の午後にフラットのパターンを上回るものが無かったので、初日のパターンからシンカーのウェイトを軽くするなど、若干アジャストしてあとは気合いで押し切った。その結果優勝。この優勝で本当に嬉しかったことは、 先輩プロやスポンサー各社からの心からの祝福。


 そして現在私には6歳の一人息子がいるが、彼はこれから成長するにしてがって、私に隠れてタバコを吸ったり、ベットの下にHな本を隠したりする(かつて私がそうだったように・・・)かもしれない。しかし彼が人生の中で、彼にとって大切な目標を見つけた時、私は「諦めなければ、必ず夢は叶う」と言うことができる。私はそのことが何より嬉しい。


赤嶺 吉蔵
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